TAKASHI HOMMA’S ’36 VIEWS OF MOUNT FUJI’ EXHIBITION

写真家・ホンマタカシが「Fugaku11/36 -Thirty six view of mount Fuji」と題した写真展を開催する。

古くからその独特の形状で「霊峰」として信仰の対象であり、日本を象徴するかたちのひとつでもある富士山。現存最古の富士図としてしられる平安時代の「聖徳太子絵伝」に始まり、葛飾北斎の連作版画「富嶽三十六景」など日本美術の歴史においても重要なモチーフとして特異な位置を占めてきた。

進行中のプロジェクトとして現在ホンマタカシは、北斎の「富嶽三十六景」を念頭におきながら、合計36点の富士図の制作を試みているという。今回はそのうちの11点の新作(モノクローム・カラーとも)を展示する。

ピンホールカメラで撮影されたホンマの富士は、撮影後、データ化され、ピンホール写真でありながらエディションを有するイメージとなり、ひとつの山がもつ複数の姿や多彩な表情を現出させるのである。

ふたつとない、唯一無二の存在という意味を込めて「不二」と表記されることもあったという富士山。「オリジナルと複製」という美術と写真をめぐる神話への言及、そしてこれまでもたびたびホンマが試みてきた、既存のイメージへのパスティーシュが交錯するかのようなホンマの「Fugaku」は、約1000年を超えて続く「富士をめぐる表象」にどのような新たな歴史を刻むのだろうか。

Fugaku11/36 -Thirty six view of mount Fuji
日程:2018年3月8日〜4月7日
場所:TARO NASU
時間:10:00 – 18:00(火〜土)
(日・月・祝休)

For over a millenia, Japan’s sacred Mount Fuji has served as inspiration for Artists. Hokusai’s renowned ’36 views of Fuji’ included one of the most well-known pieces of art of all time, ‘The Great Wave Off Kanagawa’. It7s this body of work that serves as inspiration for Photographer Takashi Homma’s own ’36 Views of Mount Fuji’. Using a pinhole camera to create new impressions of the famed mountain, this exhibition displays the first ten plates of the series.

Takashi Homma ’36 Views of Mount Fuji’
March 8th -April 7th
Taro Nasu Gallery